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長文N3

ポチの鳴き声

本文

ポチの鳴き声で僕は目が覚めた。眠たくてたまらなかったから、うるさいなとその鳴き声をおこっているまもなく、真っ赤な火が目に映ったので、驚いて両方の目をしっかり開いてみたら、戸棚の中じゅうが火になっているので、②二度驚いて飛び起きた。そうしたら、僕のそばに寝ているはずのおばあさんが何か黒い布(注1)のようなもので、夢中になって戸棚の火をたたいていた。(中略) 部屋の中は、障子も、壁も、床の間も、違い棚(注2)も昼間のように明るくなっていた。おばあさんの影法師(注3)が大きく、それに映って、化け物(注4)か何かのように動いていた。(中略) 火事なんだ。おばあさんが一人で消そうとしているんだ。③それがわかるとおばあさん一人ではだめだと思ったから、ぼくはすぐ部屋を飛び出して、おとうさんとおかあさんとが寝ている離れ(注5)のところへ行って、「おとうさん……おかあさん……。」と思い切り大きな声を出した。 僕の部屋の外でないていると思ったポチがいつの間にか、そこに来ていて、きゃんきゃんとひどく鳴いていた。ぼくが大きな声を出すか出さないかに、おかあさんが寝巻き(注6)のままで飛び出してきた。「どうしたというの?」とおかあさんはないしょ話のような小さな声で、ぼくの両肩をしっかり抑えてぼくに聞いた。「たいへんなの……。」「たいへんなの、ぼくの部屋が火事になったよう。」と言おうとしたが、どうしても「たいへんなの。」きりであとは④声が出なかった。 (注1)布:ぬののこと (注2)違い棚:床の間などにある高さの違う2枚の棚 (注3)影法師:影のこと (注4)化け物:モンスター、物語などに出てくる実際にはいない怖い生き物 (注5)離れ:同じ家だが、少し離れて建てた部屋 (注6)寝巻き:寝るとき、着る物

問題

34②「二度」はいつといつか。

35誰が何のために、火をたたいていたのか。

36③「それがわかると」の「それ」は何をさすか。

37④「声が出なかった」と書いてあるが、ここからぼくのどんなようすがわかるか。