本文
カタクリの種が熟すのは花が咲いてから、およそ2ヶ月後だ。はじけて地面に落ちた種は、すぐにアリがやってきて巣に運ぶ。種には、脂肪分に富んだエライオゾームと呼ばれる部分がある。アリはこの部分に引かれることが分かっている。
アリが巣に持ち帰った種をどうするかというと、エライオゾームの部分だけ食べると、残った種を巣の外に棄ててしまうのだ。これはカタクリにとって好都合だ。
どうしてアリがせっかく集めた種を棄ててしまうのだろうか。実は熟して地上に落ちたばかりのカタクリの種についているエライオゾームは、アリの幼虫が共通して持つにおいに近い物質であり、アリはこれを生きた幼虫だと思って巣に持ち帰るらしい。ところが24時間もすると、そのにおいはアリの死んだ幼虫のにおいに変わるのだそうだ。それで今度はアリは種を巣の外に捨てに行くのだというから恐れ入ってしまう。
問題
問 51筆者によると、アリはなぜカタクリの種を巣に運ぶのか。
問 52筆者によると、アリはなぜ集めた種を捨てるのか。